夏休みをAIで乗り切ろう!宿題解決編
目次
準備段階
学生: その前に大前提になります。
実は、各AIツールなんですが年齢制限が設けられていたりします。
ChatGPT年齢制限
有名なところですと、ChatGPTは13歳以上。GoogleのBardでは18歳以上でないと使用できません。
というか、最初の登録すら不可です。
ですので、最低でも13歳以上でないと以下の方法は出来ないと考えてください。
ただし、これも何とでもなってしまう部分(※1)があるため小学生は使ってないよ・・・などとは言えません。
※1:例えばChatGPTでは、Google以外にもマイクロソフトアカウントを作成しても使用できます。アカウント作成時に年齢を偽って登録という事も可能です。または、親が親のアカウントを貸してしまう事で使用が可能です。
13歳以上の方は、節度を守って使用しましょう!
保護者: 各学校の方針を守りましょう。
・学校で使っても良いという判断の場合
宿題解決の方法は示しますが、あくまでも補佐的に使用していただければと思います。
丸写しでは、後で困るのは学生本人になります。
しかし、使い方次第で無限の学習ツールになるので使わない手はないかと思います。
そして、もう一つAIはハルシネーション(もっともらしいウソ(=事実とは異なる内容や、文脈と無関係な内容)の出力が生成されること)をすることが結構あります。ですので、回答に対しても疑問を持って怪しいなと思ったらGoogle検索などで裏をとることをお勧めします。
・学校で使用するなとはっきりと示されている場合
子供が隠れて使ってしまうパターンも想定してください。
こちらの記事でやり方を示しますので、怪しいなと思う場合は子供と話し合った方が良いかと思います。
代わりに子供からの質問を受け付けて、自分が分からないときに親がAIを使用、応用してかみ砕いで説明してあげてください。
先生: 良きにしろ悪しきにしろ、昨年と状況がまったく違います。
”AIは使用している”前提で各宿題を見る必要が出てきています。
そして、これは不可逆な流れですので今年だけの問題ではありません。
もうすでに夏休みですので、今からでは伝えられないかと思いますが
平時からAIを補佐的に使用してメインは本人である意識付けをお願いできればと思います。
もちろん、使用しない選択肢もあるかと思いますが使い方次第で無限の学習ツールに化けるため生成された答えを考えもせずただコピペする人物と、問題をさらに深く理解するためにAIに問いかけて”自分の答え”を生成出来る人物とでは雲泥の差が出てきてしまいます。
お待たせしました。各視点から解説します。
※あくまでも学校でもAIが許可されている前提で記載します。
夏の問題集
※以降の解説では、「無料で使える中学学習プリント 」さんのデータを一部引用しております。
学生: シンプルです。
基本的には、問題をプロンプトに入力してEnterキー。
これでものの数秒で回答が出てきます。
試しにChatGPT で数学の問題を解かせてみました。
Bard も試してみましたが、過程が省かれる傾向があるので問題を入力後に「過程も必ず出力する事」と入れた方が良いかも知れません。
Bardは省略しがち
数学などは、そのまま使えるのですが国語の一部問題や数学・理科などで図を示してそれに対して回答するタイプの問題があります。
これらは、一度その問題を画像化してAIに対してアップロードして「この問題を解いて」と入力することで回答可能です。試してみましょう
ChatGPTの場合は、有料サブスク「ChatGPT Plus」にて「code interpreter 」というデータをアップロードする機能を使わないとできません。
※ただし、画像次第で読み取り方にばらつきがあります。
GoogleのBardは、無料で使用できますがちょっと工夫が必要です。
Bardでも出来る
方法は、こちら を参考にしてください。
特に歴史関連の回答を得たいときは、「ソース元の情報も記載する事」など指定することで
「〇〇年〇月に〇が〇〇事件を起こしました。→〇○のサイトより引用」と生成されて裏を確認出来るようになります。
必ず歴史系はソースを表示させる
※ChatGPTの場合は、有料サブスク「ChatGPT Plus」にてインターネットを検索するプラグインを使用することで可能
保護者: AIの回答をサポートし、学生と一緒に解説や検証を行いましょう。AIの活用を通じて学習意欲を高めることができます。
先生: AI使用を見破る点ですが・・・
まず難しいかと思います。
あえて挙げるのであれば・・・
・日本語自体が少しおかしい
・教えていない方法で解いてきた
・回答はされているが、それっぽい嘘が混ぜられた回答
くらいしかないです。
特に上2点の判別は難しく、日本語がもともと得意でない人物(文章力が低い、海外からの留学生等)であったり参考書や塾など別な媒体で回答方法を学んでいる可能性もあるので断定はできません。
3つ目もあえて言えばの話レベルです。
正直なところ、ChatGPTを開発したOpenAIが先日AI製の文章化を判断するツールをリリースしてすぐにあまりの精度の低さに撤回した事件があるくらいですので現在出ているAI製かを判別するツールやサービスがありますが、信頼度は低いものだと考えても良いかと思います。
シンプルに提出された宿題に対してのみ、向き合う形で良いかと思います。
絵画
絵のコンクールなど、〇〇のテーマを元に絵をかいてくる・・・といった内容です。
学生: 残念ながら、自動で筆を使って絵を目の前で描いてくれるサービスはありませんのであくまでも構図などを参考にする形になります。
テーマが決まっていればとても簡単です。
アプリなどもありますが、先日特にPCのスペックも必要がない無料で使える画像生成AIを紹介しておりましたので、こちらを使って「夏」をテーマに生成してみました。
※画像生成AIの使い方はこちら
ai-techtalk-navi.com
「Lake, summer, watermelon splitting, swimmers(湖、夏、スイカ割、泳ぐ人)」で生成
あとは絵を選んで、構図を参考に人を変えてみたり水辺を変更したり自分らしさを加えて絵を描けばよいかと思います。
保護者: 前述の使い方以外にも、親の方でゲーミングPCなどがあれば自前の環境で大量に構図の生成が出来ますので
アイディア出しに便利かと思います。
ただし、スペックや設定が面倒なのである程度のITリテラシーが必須になります
先生: こちらについては、特に心配などはないかと思います。
AIで生成された画像を”参考”にして、絵を描いているので生徒自身が作成していることに変わりはありません。
ただ、AIは絵でも「それはあり得ないだろう」という構図を生成する場合がありますのでそれを参考にしてしまった場合はちょっと不自然な絵画になるかも知れません。
作文、読書感想文
宿題の定番ですね。もはやAIの主戦場ともいえる部分になります。
学生: 作文については、テーマを入れてChatGPT及びBardで簡単に生成出来てしまいます。
残念ながら、そのままではAIがメインのAIが書いた文章でしかありません。
学校で突っ込まれても、思いも考えもないため怒られる事必死です。
あくまでも、補佐として使って行きましょう
作文を作成する際は、AIを使う場合もそうでない場合も以下を決める必要があります。
1,何を伝えたいか
2,導入
3,理由
4,結末
これらについて、AIと話し合って決めるのがお勧めです。
ここまでは理想的な使い方ですが、正直なところ上記を入力して作文が作成出来てしまいます。
こんな形で、作成してもらいました。
エピソードなどを細かく入力して指定することで、より完成度が高まります。
あまりに完成されすぎていて、人の手を入れてオリジナルとするのも難しい場合があります。
これは、ChatGPTやBardなどのAIが得意な部分となっているので仕方ないです。
自分もメインとして据えるのであれば、何度も質問や要素を加えて、アイディア出し担当(自分)。
それを聞いて文章に起こすライター(AI)という役割付けでの使い方しかないかと思います。
※このやり方であれば、作文を書く際の要所を自分で作成できる力がつくので
テーマだけ投げかけて、出来た文章をコピペだけはバレる確率も上がりますし、自分の力にももちろんなりませんので非推奨とさせて頂きます。
保護者: 前述の通り、正直瞬時に生成出来てしまいます。
一度目を通してあげて、おかしな表現や考え方などを話し合った方が良いかも知れません。
要点だけをAIにまとめさせる様に学生とAIとの間で、お手伝いをお勧めします。
※AIに入力は親で、生徒に挙げてもらった要点や考えを元にAIとやり取りをしてまとめてあげる→まとめた文章を学生が広げて既定の文字数になるようにするイメージ
先生: 普段から学校で見ている生徒の文章と違う表現が多用されていれば、AI製である可能性が高いかと思いますが
これも断定はできないグレーゾーンです。
正直なところ、ここで紹介している方法以外にもある方法を使うと普段の本人の文章力や癖なども反映したほぼ本人の作文を作成することは可能です。
AIにある程度詳しいものであれば、思いつき試せるものです。
評価が難しいかと思いますが、AI製だなと感じた場合にはテーマに対する視点などは生成を指示する者の才能に関係しますので上流工程で指示を出せる人物か否かなど視点を変えた評価をする必要があるかも知れません。
まとめ
今回、3つの宿題に関する記事を書かせて頂きました。
あくまでもズルを推奨するものではありません。
AIを補佐役として使って、有意義に宿題に向き合って頂ければと思います。